いろいろな形容詞の種類
形容詞ってどんなもの?
お気に入りのご馳走を想像してみてください。たとえばローストビーフ、ヨークシャープディング、温野菜、ローストポテトといった伝統的なイギリス料理なんかどうでしょう?楽しいですね。けれど、そのディナーはさらにおいしく味わうことができるのですよ。ジャガイモにローズマリーを、牛肉にホースラディッシュ・ソースを加え、マスタードも添えて、おいしい濃厚なグレービーソースを全体にかければ完璧です。
逆に、こういった追加物だけでは、食事は成り立たないものです。ローズマリー、ホースラディッシュ、マスタードそしてグレービーソースだけだと、確かに奇妙な食卓ですね。それらを肉などのメイン素材に合わせて初めて、食事は生き生きとするのです。
ただ、今必要なのは料理法ではなく、オンライン英会話レッスンで学ぶことでしたね。それでもやっぱり、形容詞は言葉のホースラディッシュ・ソースだと言って差支えないでしょう。スパイシーでクリーミーなソースがビーフの味を引き立てるように、形容詞は名詞の意味を修飾して、活気あるものに変えてくれます。
ありがたいことに形容詞の使用にはほとんど規則がない
形容詞は複数の形態で使用することができ、形容する名詞や代名詞の前に現れることも、後に現れることもあります。(The tough, long and ultimately boring paper was one I needed to pass.(合格するために私が受けなければならなかった筆記試験は、やっかいで、長くて、突き詰めれば退屈なものだった))
There goes a talented person.(今そこを行くのは才能のある人だよ)
名詞や代名詞の後に使われるときは、動詞や、しばしば(必ずではありませんが)「are」や「is」のような補助動詞が先行します。
Cakes are delicious.(ケーキはおいしい)
次の文と比較してみてください:
The delicious cakes…(おいしいケーキは…)
最も一般的な形容詞
次の表で、よく使われる形容詞をいくつか紹介します。この形容詞リストでは、形容詞が修飾する名詞と代名詞別のカテゴリーに分かれています。
留意点
記述形容詞は、ある対象物に固有となる場合があります。例えば、「hot-tempered(激情的な)」は人格に関係します。また、広く一般に適用できることもあります。例えば、どんなものも「large(大きい)」になり得るというような場合です。
所有形容詞は、名詞に関連して使うときの場所が固有になります。上記の最初のグループは、名詞の前に現れます:It is their pen.
2番目のグループは名詞の後に使用し、その前に補助動詞が来ます:The pen is theirs.
疑問形容詞は、名詞を修飾するために使える場合にのみ形容詞となります。つまり「whose pen」と言うことはできますが、「who pen」と言うことはできません。したがって、「who」は形容詞ではないのです。
配分形容詞は、常に名詞または代名詞が後に続きます。
形容詞の順序
記述形容詞、一般的意見の形容詞、個別意見の形容詞
英語では、複数の形容詞を次のような順序で表記するという決まり事があります。
一般的意見、個別意見、記述
したがって、形容詞の順序は次のようになります。
He is a wonderful, intelligent, old man.(彼は素晴らしい、知的な、年とった人です。)
Wonderful (素晴らしい)は、一般的意見の形容詞です。ほとんどすべてのものがwonderfulでありうるからです。
Intelligent(知的な)というのは個別意見の形容詞です。主として生物に適用される言葉だからです。
Old(年とった)は、意見を表すのではなく、人を記述する(また、任意の名詞の記述子として使用できる)という意味で、記述形容詞です。
ところが、形容詞の順序を入れ替えることによって、強調と効果を生み出せるのです。もっとも、これは控えめに使うのがベストでしょう。次の例では、その人が素晴らしいという事実がより強調されています。最後に使用されている形容詞だからです。
He is an old, intelligent, wonderful man.(彼は年とった、知的な、素晴らしい人です。)
比較級と最上級
比較級とは?
比較級は、説明する対象の名詞を別の名詞と比較する形容詞です。比較級はしばしば「er」で終わります。
最上級とは?
最上級は、あるものがなり得る最も極端な状態です。最上級はしばしば「est」で終わります。
下の表では、パターンを理解するのに役立つように、いくつかの形容詞をその比較級および最上級とともに示します。また、後半部分には一般的な不規則変化(パターンに従っていない場合)の形容詞をいくつか記載しています。
形容詞
比較級
最上級
Hard
Harder
Hardest
Strong
Stronger
Strongest
Red
Redder
Reddest
Silly
Sillier
Silliest
Old
Older
Oldest
Good
Better
Best
Bad
Worse
Worst
Far
Further
Furthest
Grateful
More grateful
Most grateful
強意詞と緩和詞
ときに、単語自体はほとんど意味を持たないのに、形容詞に適用すると、その記述的な単語をより明確にするものがあります。
次の例を考えてみましょう。
He did well.(彼はよくやった。)
ここでは、その人のパフォーマンスが適切な水準に達していたことはわかりますが、その水準の程度は定義されていません。ところが強意詞「really」を加えると、意味がより明確になります。
He did really well.(彼は本当によくやった。)
強意詞の反対語は緩和詞です。緩和詞も同じように機能しますが、形容詞の影響を低減します。同じ例を使ってみましょう。
He did well.(彼はよくやった。)
これは次のようになります。
He did fairly well.(彼はかなりよくやった。)
これにより、その人のパフォーマンスにいくらかの弱さが導入されます。
下に挙げるのは最も一般的な強意詞と緩和詞のリストです。これらの単語は、それ自体は形容詞ではなく、副詞であることに留意してください。けれども、形容詞に適用すると、その形容詞をより特定的な記述語にします。
強意詞
緩和詞
Utterly(全く)
Fairly(かなり)
Very(非常に)
Slightly(わずかに)
Extremely(極端に)
Rather(むしろ)
Enough(十分に)
Quite(かなり/非常に)(使い方によっては強意詞になることもあるので注意。)
Totally(全面的に)
Pretty(かなり)
Completely(完全に)
A bit(少し)
「quite」について注意があります。この語は、強意詞と緩和詞の両方として機能するため、紛らわしいことがあります。次の例で説明しましょう。
I was quite horrified by his performance.(私は彼のパフォーマンスに全くぞっとした。)
この使用法では、この語は「very(非常に)」を意味します。
I was quite happy with your score of 5 out of 10.(私はあなたの10点満点中5点という得点にまずまず満足しました。)
この場合、この語は、実際にはその人の満足感が限られていたことを暗に意味しています。
緩和詞の使用、それよりもさらに重要なことに強意詞の使用は、危険をはらんでいて、同じことが比較級形容詞にも当てはまります。危険というのは、誇張につながりかねないからです。発言が行き過ぎてしまうのはこんなときです。
That was the greatest goal the game has ever seen!(それはこの競技史上最高のゴールだった!)
She is the finest Prime Minister the country has ever known!(彼女はその国の歴代最高の首相です!)
誇張にはそれなりの役割があって、特に皮肉な意味で使われると効果を発揮しますが、すべての良いことと同様、行きすぎると効果が失われて陳腐にさえなってしまうことがあります。
形容詞はライティングを生き生きとさせることに長けています。英語のスピーキングか、ライティングかに関わらず、形容詞は、描かれた場面を細かいところまで相手に伝えてくれます。
でも使うときは気をつけて!ここではまず、形容詞を調味料に例えることから始めました。楽しみたい味を台なしにしたくないから塩分を控えるのと同じように、形容詞を使いすぎると、ライティングまたはスピーキングのスピードやペース、興味を損なってしまいます。人生のあらゆる良いことと同様に、形容詞もほどほどが一番なのです。